【営業の市場価値にフォーカス】市場価値からみる営業の将来性を理解してやる気を加速させよう

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新型コロナの影響によって地球に住むほとんどの人の生活は変わってしまいました。国や地域や老若男女問わず大きな影響を受け、この記事を書いている私にもたくさんの変化の波が訪れ、この一年間でリアルに大きな変化を遂げました。

こんなコロナ禍の状況下で不謹慎かも知れませんが、営業という職業に就いて働いていることが、先が読めない今後の世界においてどういった意味を持ってくるのでしょうか。

ちょっと大きく出てしまいましたが、世の中が不安定な時は、とかく今の仕事に対しての不満や自分の将来に対する不安などが出てくるのが当然です。

この記事はこんな人におすすめ

T営業部長
  • ニューノーマルの世界で、今後、営業の仕事ってどうなるの?
  • このまま営業の仕事を続けていて大丈夫?
  • 今後、市場価値の高い営業ってどういう営業?

この記事は、今営業をしている人が今後も同じように営業を続けていくことや、これから営業をやってみたいと思っている人が自信をもって頑張れるよう、現状と今後について答え合わせをしたいと思います。

営業の市場価値って?

市場価値というのは、その市場の相場のことです。

モノが取引されるときに売り手と買い手が妥当だと判断する価格(帯)のことを市場価値と言いますね。

例えば土地であれば、人気急上昇中の地域であれば高騰し、売り手も買い手もその高騰した地価を妥当と考えます。銀座の地価もアップダウンしますが、ほぼ高い水準で推移しています。それがその時の土地の市場価値になりますね。

プロ野球選手であれば、オフシーズンに年俸交渉があります。そこでどういう活躍をすれば、いくらくらい年俸が上がるかというだいたい共通した基準があります。メジャーリーグへ移籍するときの条件面についても、ある程度の相場があります。その中でも特に一番条件の良いチームと契約するわけです。もっと高い金額を出してもその選手がどうしても欲しいんだ、ということであればその選手の価値も上がります。価格や付帯条件を合わせ、それがその時のその選手の市場価値、ということになります。

さて営業はどうでしょう。

営業であれば、その人の持つ能力や実績が買い手にどう評価されるかで市場価値が決まってきます。特殊な能力を持っている人であったり、多くの人が経験できないような実績を持つ人の市場価値は高くなります。買い手は優秀な人を欲しがりますから、優秀であれば市場価値が高くなるということになります。能力も実績も平均的であれば、市場価値としても平均ということになります。

次に具体的に市場価値の高い営業ってどんな営業?を整理していきたいと思います。

営業の市場価値低い・高い

営業に備わっていると良い能力については、こちらの記事でまとめていますのでご一読ください。

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ここでは価値として評価するという観点で整理していきます。

まずは参考までこんな営業は市場価値が低いというところから。

市場価値の低い営業

残念ながら市場価値が低くなってしまう営業はこんな人たちです。

待ちの営業スタイルの人

仕事上、待っていることがメインの営業がダメということではないです。どんな営業の種類であっても、考え、プロアクティブに行動できるかどうかが問われてきます。

会社に属するのであれば、社長は部下に対して社長と同じ思考を求めますし、レイヤーが下がってきてもそれは同じで、直属の上長は部下に対して自分と同じ思考を持つことを期待しています。

残念ながら、私が管理職を経験している中でも、人によってその考えの違いは明らかで、仕事ができる営業というのは常に次の流れを考え、理想の答え(物事の落としどころ)を持ちながら仕事を進めていきます。

個人で事業をしている人を見れば明らかでしょう。大抵の人は待っていて大儲けということはありません。マーケットを作ったり、そのマーケットの先頭に立って引っ張ったり、アーリーアダプターだったりします。業績が良くなければ、誰に言われるでもなく早めに手を打って改善しようとします。給料は自分で稼がなければいけない個人事業主の人は、決して待ちの営業スタイルでは立ち行かないですね。

自分の世界で仕事をしてしまう人

自分のポリシーを持って、その軸をブラさずに仕事をしていくことは大事でしょう。ですが、営業として仕事をする以上、売る相手がいることは当然ですし、会社に所属していれば売るまでに一緒になって働く仲間(上司・部下・同僚等々)が居ます。ですのでその中で、自分一人のこだわりを優先することが大前提になってしまうことは芸術家であればそのこだわりが価値を生み出すかも知れませんが、営業で一歩間違うともったいないことになってしまうかも知れません。

営業としては、出来ればリーダや、コンダクター(指揮者)になって纏めることができる人が良いでしょう。纏めると言っても力業が得意でなくても良いです。サーバントリーダーシップという言葉もありますから、黒子になって上手く関係者たちを正解を導くスタイルでも良いでしょう。

個人的には営業はジェネラリストのプロフェッショナルになることが成功への近道だと考えます。

会社依存、他人依存の人

前述の待ちの営業と似ています。会社依存、他人依存というのは待ちに加えて、責任を自分以外の方に向けてしまうというものになります。営業はルーティンワークをこなしていけば成功するものではなく、Time to marketを意識してどんどん売っていくことになりますから、それを実現するためには日々判断の連続です。その判断こそ社会人において責任を伴うわけですが、次々にくる判断の局面を他社のせいにしている営業は成長、成功していない人が多いです。

仕事をしていて100%成功できる事案はありません。常に、自分にとってのリターンとリスクを天秤にかけ、失敗も踏まえた判断をしていく必要があるわけですが、そこの部分を他責にしてしまうことは自分の成長を阻害してしまう大きな要因になります。決断力がない、という人は判断に足る情報収集が足りていない場合が多いです。上司に言われたことを言われたとおりにやっていればそれはリスクも責任もなくある意味気楽でしょうが、それは市場評価という目線で見れば評価を得られません。時には、上司に抗ってでもNoと言ったり代替案を提示するなどして、その裏にはしっかりとした根拠ある責任を持つスタンスでいることも大事でしょう。

市場価値の高い営業

市場価値の低い営業の裏返しは当然のこと、特筆すべき市場評価の高い営業の特徴をここでは挙げていきます。

チームビルドができる営業

そのチームの大小は会社や扱う商品の規模によって変わってくるでしょう。ですので大小を問うものではなく自らがチームの中心となって推進できることがまずは大事です。その次に、小さい規模のチームよりも大きい規模のチームを組成して機能させることは当然難易度は高くなりますので、経験値があることは非常に市場価値の高いものになります。

チームビルドが上手くできるということは基本となるコミュニケーションについても長けているという指標になるでしょう。

企画立案できる人

売るものが明確になっていて、それを売るということに特化したスペシャルワンになることも素晴らしいことですが、市場における価値という観点では、たとえ売るモノが変わっても、環境が悪化してもやるべきことを考え実行するという行動は変わらずできる事は大事です。営業においては売り方をマーケットに合わせて考えたり具体的やプランを立てることつまり企画力や企画の経験、実績が問われてきます。

腕まくりをして、ヨーシ売ってやるぞーという前向きマインドも大事ですが、買い手側の状況に合わせて自らが変わって行くことが今後はより求められてきますから、それに伴いそういった能力が備わった人はより市場価値が高くなります。

プラスアルファの能力がある人

前項と同様に売ることのスペシャリストが素晴らしい存在であるのは言うまでもありませんが、更により評価されるのは、売ることに必要な能力に加えてプラスアルファの能力を持つということです。冒頭にも書いたように、他の人が持っていないものを持っている、いわば希少価値のある人は市場での価値も高くなります。人でもモノでも、この需要と供給の原理原則は不変なんですね。

具体的にどういった能力が必要かといえば、それはもちろん市場で、会社で、チームで、求められていることが大前提ですが、例えば英語や中国語といった言語が使えることはとても期待される能力のひとつです。また財務知識や法務知識があることも営業をしていくうえで大きなプラスアルファの能力になるでしょう。専門性という面では劣るかも知れませんが、チームを率いる管理職、マネージャ経験があることも評価対象になります。

万人ウケをする必要はなく、欲しいと思う会社がたとえ少なくとも、その会社にとって価値ある能力があることが、ひいては市場価値を高めることにつながると考えて良いです。

今後の営業自体の価値はどうなる?

さて営業が市場で評価されるために必要なキーファクターを説明してきましたが、営業自体の今後についてはどうなるのでしょうか?今営業をしている人も、営業自体が価値ある職種として存続してくのか、そのあたりは大いに気になりますよね。

最近のホットトピックスのひとつとしてAIを例にします。

AIが発展してきて人がAIに置き換わる時代も遠くない、なんてことが言われています。その代表的な職種の一つとして営業が挙げられることもありますが、それは正しくもあり、また誤りであるとも考えています。

どういう意味かと言えば、この記事の「市場価値の低い営業」で説明した人物像は、もしかすると容易にAIに置き換えられてしまうかも知れません。

AIというのは、基本的に人間のふるまいのデータを大量に蓄積し、様々なケースに合わせた行動パターンを、さも人間が行うようにコンピュータが実行するものです。つまり多くは過去のデータに依存するわけです。

AIに一番置き換えられやすい行動は、誰もができる単純作業や指示されたとおりに行う作業(=市場価値の低い営業の行動パターン)ですから、AIへの置き換えリスクが一番高いというのも頷けるのではないでしょうか。

一方で、新たな状況や環境変化が起これば、AIには蓄積されたデータは乏しくコンピュータによって正しい答えを導き出すことは困難なことが予想されます。(もちろんAIも多くの示唆はしてくれるでしょうけど。)

そこは、AIができないのであれば、やはり人間がやっていくしかありません。

わかりやすく対抗勢力としてAIの例を持ち出しましたが、ビジネスの基本はやはり人対人。コンピュータやデータが有効な判断材料にはなりますが、最終的に大事な結論を下すのは人間であることはこの先も変わらないでしょう。

つまりその場面で営業であり、営業に必要のされる能力を持った人材が必要不可欠であることは変わりありません。

むしろ個人的には、今回「市場価値の高い営業」として説明したような優秀な営業の価値は今以上に高まっていくだろうと確信しています。

このように営業という職種には大きなポテンシャルがまだまだ秘められていますので、不安になったり、迷ったりせず、より高めていくことをおすすめします。

まとめ

人のキャリアには、年齢が一つの判断基準になることがあります。例えば私自身が中途採用する側の立場からしても、年齢は一つの材料として気になるところです。この年齢であれば給与もこのくらいの基準が妥当かなといった具合で年齢を参考にすることはあります。

ですが実際のところ、年齢という指標以上に必要なのは、欲しい能力があるか、欲しい経験値があるかといった事実や実績ベースの部分です。

この候補者の方は若いんだけどもう既にこういった実績を持ってますね、とかこの候補者の方は年いってるけどこの経験してる人はこの市場には中々いないから年齢は気にせずどうしても獲りたい、といった会話を社内ですることが良くあります。

 

今高い能力が備わっている人はそれを高め、まだ足りていないという人は何歳になってシフトチェンジしても遅いということはないので、この先訪れる更なる不確実な時代に向けて今から自分を磨いていきましょう。