テレワークが増え、社内会議はもちろんお客様との商談もWebミーティング(オンラインミーティング)で行うことが増えてきました。
このコロナの事態が収束するのを待っていたらチャンスを逃すことになりますので、テレワークをしていても成果を上げるためにWebミーティングの効果的なやり方を覚えて営業活動を高回転させましょう。
この記事はこんな人におすすめ
- Webミーティングは緊張する
- Webミーティングだと上手く伝えられてるか不安
- 正しいWebミーティングのやり方を知りたい
テレワークがスタートし、たくさんのWebミーティング、Web商談、Web勉強会、Webセミナー(受講)をしてきたおかげでノウハウも蓄積できました。この記事では私自身の経験をもとに、社内でも社外でも共通するWebミーティングの心得について解説していきます。
Webミーティングでは準備が大事
Webミーティングの数をこなしてきて実感しているのは、準備が大事ということ。本番当日に画面の向こうでバタバタしているのを見ると、受け手のこちらがそわそわして大事なことが頭に入ってこないです。準備をしっかりしてスムーズな進行を心がけましょう。
Webミーティング用のツールを用意する
ZoomやWebexやTeams等々、沢山のツールが出てきました。
自社で統一のものが決められている場合、自社内のミーティングでは指定されたツールを使えば良いですね。
社外の人やお客様とミーティングをする際に良くあるのが、うちはZoomが使えないんですよ、Teamsだと有難いです。というように自社で使っているツールとは別のものを指定されてしまうケースです。
お客様に無理を言いづらい状況であれば特に、お客様の要望に合わせるのが良いでしょう。
自社で規定があるかも知れませんが、然るべき手順で許可をもらって色々なパターンで対応出来るようにしておくのがベストです。
なお、相手がPCを使うようであればアプリのインストール無しでブラウザ上で使うことも出来ますので、使い方は確認しておきましょう。
私自身は、社内でWebexを指定されていますが、お客様の要望に合わせてZoomもTeamsも使えるように準備しています。
またiPhoneでグループ通話が出来るように契約も見直しました。
自分と相手の接続環境を確認しておく
オンラインなのでライン(インターネット)が繋がっていないのといけません。
まずは自分のインターネット環境が整っているかどうかですが、社内のオンライン会議を日常的に出来ていれば問題ないでしょう。
例えばZoomを使ったWebミーティングの場合、DOWNROAD(下り)とUPROAD(上り)ともに20Mbps~30Mbps程が出ていれば映像も音声も快適に使えるようです。
我が家はテレワークを機にインターネット回線を見直し、時間帯によって変化しますがだいたい50Mbps~100Mbpsの間を行ったり来たりしているようです。
回線スピードを計測したい場合は下記のサイトを試してみてください。外部サイトです。
https://fast.com/ja/
次に、相手側のインターネット環境についてですが、事前に確認と、しっかりと接続が出来るかテストをすることをおすすめします。
仮に相手がお客様で、インターネット環境が良くない、更に直ぐには環境を改善できない場合は、ポータブルのWi-Fiを事前に郵送するなどして貸し出すことも検討してみてください。特に重要な会議、商談の場合にはおすすめします。
役割分担を決めておく
Web会議を上手くやれるかやらないかは、ファシリテーター次第と言っても良いくらい、ファシリテーターの役割は大事です。
社内の小ミーティングであれば、自分自身が司会進行すれば良いでしょうね。二、三度経験すればすぐに慣れるでしょう。
社内でも複雑な会議であったり、お客様へのプレゼンの場であれば、タイムキーパーや議事録役、ツールの操作役などの役割を決めておきましょう。
経験上も自分自身が進行をしながら時間の管理をし、メモを取るとなると非常に大変です。
別の人が流れを見ながらサポートしていくととてもスムーズに進められると思います。
またメッセージ(チャット)機能を使ってポイントを書き留めながらプレゼンを進めると効果的ですので、そんな役割も作ってください。
もちろん人数の制約がある場合は、優先順位を決めて必要最低限でやるしかありません。
大抵の場合、最低限議事録は必要になりますが、レコード(録音)機能を使えば一人でもしくは少数でも対応できます。
ロープレしておく
役割が決まったら、一度ウォークスルー(リハーサル)をしてみましょう。
身内の日常の会議であれば、普段どおりにサラッと流せば良いでしょう。
特に大事な会議、商談に向けてはしっかりとやっておくことをおすすめします。
シナリオ自体に問題はなくても、実際に本番に近い形式でリハーサルをしてみると改善ポイントが見えたりしますのでこれは有効です。
出来れば誰かに参加者側になってもらい、見栄え等もチェックしてもらうと良いと思います。
事前に会議の目的とアジェンダを共有しておく
限られた時間の中で段取り良く進めるためには、参加者の皆さんにあらかじめ目的とアジェンダについて把握してもらっておきましょう。
そのためには早過ぎず直前過ぎないタイミングで、目的とアジェンダを案内しておく必要があります。
特に、当日議論したい内容や、参加者に回答を求めたいテーマについてはピンポイントで示して、当日までに意見や解決策、アイディアを用意してきてもらうのが良いです。
案内時の資料については、毎回新たに作るのも骨が折れますので、ある程度網羅性のあるフォーマットを作って使い回すのが良いと思います。
同時に、参加者からの質問や懸念事項、議論したいことを当日までに用意しておいてもらうと、より話の展開にスピード感が出てきます。
事前に質問等を連携しておいてもらって本番当日に回答するというのも良いですね。
これはお客様とのWebミーティングでも同様で、即座に答えの欲しいお客様の期待に応えるためにも、事前に依頼をし入手しておくべきことでしょう。
Webミーティングの本番の段取り
準備が万全であれば、あとはリハーサルどおりに進めるだけ。また、対面の会議がWebミーティングに置き換わっただけなので、やるべきことは基本的に対面の会議と変わりません。
ですが、念のためポイントを押さえておきましょう。
参加者の確認と紹介
まず出席者の確認をしましょう。参加してもらうべき人が揃っているか、最初に確認していきます。
外部の人やお客様との会であれば、こちらの参加メンバーを伝えたり、一人一人紹介するすることで、安心感を与えられるでしょう。先方の参加者についても可能であれば紹介してもらいましょう。
目的とアジェンダのおさらい
事前に連携している目的とおさらいをします。
どの項目に何分くらい使う予定かとか、どの項目で皆さんに意見をもらいたいかをザッと説明します。
画面に写す資料についても、順に説明する前提で、用意している資料の全容はあらかじめお伝えしておくのが良いでしょう。
準備のところには書きませんでしたが、当日使う資料を事前に送っていた方が良い場合、紙で欲しい場合などがあるので、そういったケースに対応するためにも、今日使う資料はこれとこれとこれですよ、とお知らせしましょう。
これ、と言っても伝わりにくいので、ファイル名にあらかじめ番号を振っておくなどして、指し示したい箇所を特定できるようにしておくと良いでしょう。
会議のゴールの設定
この会議の終わりにはこういう資料を完成させるとか、次回こういうアクションをするためにこの会議ではここまで到達したい、というのがゴールと言えるかと思います。
会議の最初にゴールを設定して共有しましょう。
目先の会で終わるのではなく、その先のシナリオまで共有していくことは、ベクトルを合わせる意味でも重要です。
意見を取りまとめて要約して確認しながら進める
今の発言はつまりこれこれこういうことでよろしいですね?といった形で、キリの良いところで要約して発言の意図に相違がないかを確認しながら進めましょう。
最終的にはそれをまとめ上げることが、会議の成果になります。
話が拡散することはオンラインに限らず会議では良くありますが、それぞれが遠隔地にいることでいつも以上にケアしたいところです。
確認して進む、確認して進むを繰り返しましょう。
Webミーティングの質を上げる
これまではWebミーティングを成功させるために、実際に想定される例に沿って説明してきました。
ここからは、ちょっとのひと手間と心がけで高品質なWebミーティングとなるポイントを説明していきます。
アイスブレークで場を温める
Webミーティングがスタートして数分は皆さん身構えているのでロケットスタートとはなりにくいです。
まず社内ミーティングであれば、緊張感をほぐすための気軽なアイスブレークをしても良いでしょう。社外の人とのミーティングでも近い関係であれば是非やってからスタートしましょう。
少人数でのWebミーティングで私が良くやるアイスブレークはこれです。
- 最近あった印象的なエピソードを思い浮かべてもらう(どんなことでもOK)
- その時の気持ちをチャットの絵文字で送信してもらう(絵文字が無ければ漢字一文字でもOK)
- 指名して絵文字の理由を説明してもらう(人数が少なければ順番に全員でもOK)
- 全員で拍手(絵文字とジェスチャーで拍手)
会議の時間も限られていることでしょう。1~4までを3~5分程度でチャッチャと出来ると良いと思います。
出席者が揃ったらアイスブレークをし、そのあと会議の目的を共有して本題に入る流れが良いでしょう。
チャットや絵文字機能を使い、相互のコミュニケーションを取る
前述のとおり、チャット機能や絵文字機能は会議の中でも有効だと考えています。
誰かが話していることを誰かがサマリーするとその場で共有事項が視覚的に認識できますし、質問したいことやコメントしたいこと等をメモしておくこともできます。
誰かの会話を遮って発言をする、というのは良くない行為ですし、Webミーティングではそもそも難しいことです。一方で、中々挙手して発言出来ないタイプの人がいてもチャットの使用を許可すると意見が活発に出てくることも良くあります。
また、誰かが話している際はミュートにしていることが多いと思いますので、発言に同意する場合はGoodの絵文字を送ったり、称賛する場合は拍手の絵文字を送ったりすることで、場が活性化していきます。
ツールを用い視覚効果を高める
PowerPointを使ったプレゼンをする場合は、色を使い分けてわかりやすくに装飾したり、フォントをクリアにしてわかりやすい表記にしたり、アニメーション機能を使って伝えたいことを伝えられるよう工夫しましょう。
会議室でのプレゼンと同様で視覚効果を意識することは大事です。
Webミーティングの場合、ポインターを素早く動かすと画面の向こうではタイムラグが発生していることがあります。ですのでゆっくり動かすことも大事です。
また、PCの設定でポインターサイズを大きくしたり、PowerPointのスライドショーであればポインターオプションでレーザーポインター風のものに変更できますので有効活用してください。
こことかそこは通じにくい、いや、通じない
会議室であれば現物を指で示すなどして「これ」「それ」「あれ」で伝わるのですが、Webミーティングでこれら指示代名詞を使うと混乱を招きがちです。
資料にはページ番号を振ったり、資料の名称をしっかり記載したり、離れた場所から言葉だけで伝わるように、特定しやすい表現で伝えるようにしましょう。
- これについて議論したいと思います。
- 資料のこの部分をご覧ください。
- その資料のこのページに書かれています。
- 画面右上のポインターが示している項番3について議論したいと思います。
- 資料番号4「〇〇〇の企画案について」の6ページ中段をご覧ください。
背景や服装など見栄えを整える
ビデオ(映像)をオンにする場合は、画面に映る背景(風景)を意識するようにしましょう。
私は家にある机の配置を変えました。今までは白い壁に向かって座っていたのですが、白い壁を背にして座るようにしています。そうするといつ会議が始まっても白い壁を背景にWebミーティングが出来ます。
お客様との会議で余計なものが写りこむと良い印象を与えませんので、整えておくことをおすすめします。もちろん必ず白い壁である必要はありませんので、清潔に整えておけば良いと思います。
ズラッと本が並んだ本棚を背景にしている人がいてカッコ良いなと思ったことがあります。
また基本ですが、髪型や服装も整えましょう。
意識して口角も上げていきましょう!
相手の時間に配慮する
これもWebミーティングに限らず大事なことですが、決められた時間を意識して行いましょう。
実施するタイミングや時間枠を意識して、延長しないようにタイムマネジメントすることが大事です。
次の予定があるのに終わらなそうな会議に入ると、ソワソワして内容が頭に入ってきません。
7~8割は聞く意識を持つ
プレゼンでは一方的に話す時間が多いですが、自分が司会者となり会話を促す場面では、自分は聞き役に徹し、7~8割は相手に話してもらいましょう。
営業としては普段から心がけるべきことではありますが、Webミーティングではいつも以上に意識してください。
バーチャルの反応は大げさなくらいが良い
経験上、自分が話していることに対して大きく頷いてくれるととても安心します。プレゼンしてて無反応ってプレゼンターからしたらちょっとしたホラーですよね。
Webミーティングでは思っている以上に大げさに反応をしないと画面を通しては伝わりにくいことがあります。以前聞き手の皆さんに聞いてみたところ、自分では結構頷いてたつもりだったという意見が結構出てきました。思ったよりも相手に伝わってないということですね。
自分が聞き役に回った場合は特に大げさに頷いたり、ジェスチャーで意思表示をしてください。
ミーティングの活性化に繋がります。
コメントするときはゆっくりハキハキ短めにを心がける
コメントをするときは、クリアな声で、一文を短めにして発言することを心がけましょう。
紋切り型でそっけないと感じるかも知れませんが、ダラダラと言うより、端的に意思、意見を伝えることがWebミーティングでは誤解を生まないコツです。
結論から先に言うというのも大事ですね。結論を言ってから理由や背景を説明する順にいきましょう。
最後の3分はラップアップの時間にする
対面での会議であれば会議時間が終了しても若干の猶予があるかも知れませんが、Webミーティングの場合そうもいきません。
終わりの3分は必ず確保して、ミーティングの成果を確認しあって、次回のアクションを共有し合ってミーティングを終了させましょう。タスクがあれば役割分担と期限も共有します。
終了3分前にいきなり振り返りモードにはならないので、終了15分前になったらまとめモードを促していくことをおすすめします。
同じメンバーをまた集めるのは苦労しますし、結論も先延ばしになってしまわないよう、この時間管理は大事なポイントだと考えています。
まとめ
営業にとってテレワークは難題だと思っていましたが、むしろ手の内に収めてしまえば効率化を図れるきっかけにもなっていると実感しています。
この記事を参考にしていただき、慣れないWebミーティングの達人になってどんどん成果を上げましょう。