テレアポは営業活動の入り口ですね。ここでの勝率を上げることが、続くフェーズの成功のカギとなります。でも難しいのも事実ですね。
この記事はこんな人におすすめ
- テレアポが上手くなりたい
- 効率的にテレアポを進めたい
- シチュエーションごとの対応策を身につけたい
この記事では、アポ獲得率アップにつながるテクニックの一つとして、作成すべきトークスクリプトの作成の仕方について説明していきます。
下記の記事でも初回のアポイント時に考慮すべきことをまとめています。参考にしてください。
トークスクリプトって何?
まずはトークスクリプトって何?からです。
「トーク」は、話すという意味でOKですね。
「スクリプト」は、英語でscriptと書きまして、台本という意味です。
難しいことはなくて、話すための台本ということになります。
テレアポ用の台本を作成して手元に用意してからテレアポに臨もう!というのがこの記事の趣旨です。
私の経験では、テレアポセンター等でパートタイムで働くアポインターの方々がトークスクリプトを見ながら次から次へとアポの電話をかけているのを見ましたし、私自身もトークスクリプトを作成したうえで何件もの電話を掛けたことがあります。
トークスクリプトが有るのと無いのでは心の持ちようが違ってきますので、トークスクリプトを作成することは経験上からもおすすめします。
トークスクリプトがあると何が良いの?
アポイントの確率が上がってくる
トークスクリプトはカンニングペーパーとして手元に用意しておくというだけでなく、ブラッシュアップする(磨きをかける)ことで更なる大きな意味を持ってきます。アポイントの電話を自分で何度か試していく中で、相手の反応が良かった言い回しや、担当者に繋いでもらえたトークなどを書き留めておいたり、自分だけでなく他の営業ともテクニックや言い回しを共有し、使えるトークをお互いで試しながら、トークスクリプト自体に磨きをかけていくことが大事です。そうすることによってアポイントの確率が格段に上がってきます。
限られた時間で十分な情報伝達ができる
その場の流れや思い付きで臨機応変に飛び出す気の利いたトークも大事でしょう。そういった財産は前項のとおり書き留めておいてスクリプトを洗練させてください。
ですが、無数に掛けるアポイントの電話でより大事なのは、ほとんどのアポ電話で十分な時間が用意されてない中で、どう伝えたいことを十分に伝えていくか、相手に電話を切らせずにどう次につなげるかということになってきますよね。その時にトークスクリプトが用意されていると、焦らず的確に時間の無い相手に対して情報が伝えられるようになります。
トークが上達する
営業初心者であれば、トークスクリプトを読み上げるだけで精いっぱいかもしれませんが、例えそうだとしても、トークスクリプトの助けによって繰り返し会話の場面を経験することでトーク技術が磨かれていきます。
時には想定外の質問だったり指摘を受けることもあるでしょうが、熟練していくと台本が肉付けされ、自分の言葉になって発信できるようになっていきます。
何も手元に無いゼロからテレアポで営業トークを始めるよりも、明らかにトークスクリプトを用意してからスタートしたほうが上達が早いでしょう。
効率化が図れる
テレアポの電話は、「できれば次につなげたい」「アポイントを確定させたい」と、誰しもが思って電話をかけるわけですが、実際のところは相手先の受付担当者を突破できる割合は極めて低いでしょう。断られることが大半、というのを前提にテレアポが行われているのが実態でしょう。
その確率の低さをどう改善していくかが、この記事のテーマであるわけですが、その中でも無数に掛ける電話をいかに効率化するかは、大事なテーマになってきます。
トークスクリプトをあらかじめ作成しておき、そのシナリオどおりに進めることで、結果的に断られてしまう先で無駄な時間や労力を使わずに済み、効率化につなげることができます。
効率化と表現しましたが、ストレス軽減に置き換えても良いかもしれませんね。
心の持ちようが変わってくる
準備ができているという自信によって、電話を掛けるときの心の持ちようが変わってくるでしょう。丸腰で相手に立ち向かって行くよりも、出来得る限りの準備をして臨めば不安や緊張が軽減され、結果落ち着いてテレアポが出来るようになるのは明白です。
緊張がパフォーマンス(低下)に与える影響というのは研究でも示されていることですから、負の要因である緊張を取り除くためには事前準備が大事です。
また、テレアポ=緊張・不安・ストレス・疲れる、といったネガティブな印象を持っていると、仕事自体がつまらなくなってしまい、結果的に中長期的に見れば業績低下につながってしまいます。
「テレアポは宝探し」くらいなノリでも良いかも知れません。
早口にならずにしゃべれる
この項目は自戒の念も込めて書きますが、私は意識をしないと早口になりがちです。実際のところ、何かを伝えなきゃ、と夢中になっていると早口になってしまう営業は多いと思います。それが良い方向に転がることがあることは経験上も実感しているのですが、できれば物事は相手にちゃんと伝わるためにもゆっくりと分かりやすく伝えたいものです。
頭の中で描いただけのシナリオを伝えようとすると、余計な修飾語や補足説明が出てきたり、必死さと早口が出てしまうので、それを防ぐためにも手元にトークスクリプトを用意しておくことがおすすめです。
もちろん単に読み上げるだけだと心に刺さりませんから、感情を込めつつも、トークスクリプトに沿ってシナリオどおり進めていけば、ゆっくりと、且つリズミカルに話すことができます。
テレアポに限らず上手い営業トークや言い回しに関しては下記の記事を参考にしてください。
トークスクリプト作成例
テレアポの電話を掛け、先方が出てくれたところからトークが開始しますので、その部分から順に例を挙げながら解説していきます。
- ステップ1挨拶と自己紹介
- ステップ2電話した目的とメリットを伝える
- ステップ3断り文句を切り返す/粘る/応酬する
- ステップ4キメのトークをする
- ステップ5次回の日時を確定させる
ステップ1 挨拶と自己紹介
緊張しますが初回が一番大事です。電話とはいえ、第一印象によって成否が大きく左右します。
正直言うと電話を受けた側の人は、会社名はあまり気にしていないと言って良いでしょう。ですので、まずは聞く耳を持ってもらう(ほかの営業電話とはちょっと違うぞと惹きつける)というのがこの場面では大事になってきます。
ステップ2 電話した目的とメリットを伝える
相手にとってはきっと待ち望んでいた電話では無いでしょうから、手短に相手にとって有益であることを伝えられることが大事になってきます。簡潔に相手に響きやすい内容を用意して臨むようにしましょう。
別の記事でもご紹介しているとおり、お客様は自分だけを望みますので、極力「あなた向けの特別な話」というトーンを胡散臭くなく伝えられると興味を持ってもらえるでしょう。
ステップ3 断り文句を切り返す/粘る/応酬する
大抵の相手は、今は間に合ってますということで断ってくるでしょう。それはほとんどの場合、断る準備をしているからですね。ですがうまく切り返すことができれば、次の話を聞いてもらえることができます。
私が電話を受ける側の立場として経験したこととしても、最初は断る気満々でしたが、うまい言い回しをしそのあとの話を聞いてしまったことがあります。
「いらないよ」「間に合ってますよ」のあとの切り返しトークとしてスクリプトを用意しましょう。
ステップ4 キメのトークをする
相手が受け入れてくれ次回のアポイントの確約を取るまでにあと一歩。最後の後押しがあることで圧倒的に進捗率が高まりますので、背中を押すための効果的なトークスクリプトを用意していきましょう。押すだけじゃなくて引くことも大事になってきます。
ステップ5 次回の日時を確定させる
ここまでくればアポイント確定と言っても良いのですが、日時確定に手こずってると相手の気が変わってしまいます。会ってくれるという意思が見えたら素早く確定していきましょう。
日にちを決める際には、どちらが最初に候補日時を示すかを悩むことがありますが、まずは営業側から候補日時の選択肢を示して、相手は選んでもらう、という手順が良いでしょう。
複数の候補日時のピックアップって意外に手間が掛かりますよね。ですから、候補日をいくつかくださいと示すと相手にとっては若干のストレスを与えることを覚えておいてください。
直近の予定から、X月X日水曜日13:00~16:00、もしくはX日X日金曜日の午前中のうち1時間枠でご都合如何でしょうか?
空いている日時をいくつか頂けますか?
また、先方の予定が未確定な状態であれば、仮押さえという意味合いでも構わないので日時を決めてしまいましょう。
まとめ
記事の中でも説明したとおり、トークスクリプトはバージョンアップして磨きを掛けていくことが成功の秘訣です。
テレアポも一度だけで終わりということは無いと思いますので、ぜひ将来の自分のために育て行くつもりでトークスクリプト作成に取り掛かってみてください。他の営業との知の共有もお忘れなく!