【今日から使える実践的な交渉力向上法】営業がお客様の断り文句に屈しないための話法10選 

営業の話法 営業の基本

営業が商談を進めていく際に、大抵の場合はお客様の断り文句に遭遇します。

断り文句を受けて、何も返せずに案件消滅、なんて悔しい思いをしたことはありませんか?

この記事はこんな人におすすめ

T営業部長
T営業部長
  • 交渉力をつけて勝率を上げたい
  • 自然な話法を身につけたい
  • 年間目標を達成したい

この記事では営業がいろいろな局面で自分の目的を果たし成果を上げられるよう、上手いトークで立ち回るために必要な話法をご紹介します。

この話法、応酬話法(お客様の質問や意見に対して返答するための基本的な営業トーク)と言ったりもしますね。

どれも実践的なものなので、すぐに試してみてください。

直接話法

お客様の断り文句に対して真正面から反対意見をぶつける話法です。

お客様の気分を害するリスクもあり、通常の営業とお客様という関係性では使わないと覚えておいてください。しかしながら、お客様との関係性がすでに出来ていたり、お客様の性格を良く把握できていれば、直接的に反対意見をぶつけることが効果的な場合もあります。

お互い信頼感のある間柄であれば、回りくどく話すよりも営業の自信や誠意、熱意を示すためには良い話法となる場面もあります。

お客様
お客様

この機能、他社の方が優れてるんじゃないですか?

営業
営業

いえいえ、決してそんなことはありませんよ。お客様のご認識が間違ってます。他社の〇〇機能と当社の□□機能を比較しても、間違いなく当社の方が良いはずです。

基本的には使わない。使うのであれば場面を選んで使うようにしましょう。

間接話法

直接話法に対して間接話法を説明していきます。

真正面からぶつけていくのではなく、上手く柳のように交わしたり、しなやかに受け答えしたり、テクニックの要素が含まれた話法と言えるでしょう。

Yes/But法

お客様の反論や主張、意見があった場合には、まず一旦は素直に頷いて受け入れます。

一通りお客様を受け入れたあとに「しかしながら…」と反論をする話法になります。

いきなりお客様の意見に対して反論する直接話法とは違い、反論された側の印象としてもかなりソフトな印象を持ってくれるでしょう。

受け入れた内容と、反論する内容が真逆であっても、このYes/butを用いるだけで相手がこちらに耳を傾けてくれるというのが、私の経験上も感じていることです。

お客様
お客様

御社が提示する価格は高いから上司を説得するのが難しいんですよね。

営業
営業

そうですね。おっしゃるとおり、確かに同業他社様と比較しても高いようですし、たまに他のお客様からも同様の指摘を受けるところなんですよね。それを言われるたびに当社ももっと企業努力を重ねないといけないなぁとは思っています。

でもですねお客様、実際に当社と同レベルのサービスを提供できる企業は他に無いですし、経験豊富なエンジニアを集めたり育成するために相当なコストが掛かっています。品質維持のために必要な原資のためとご理解いただくケースが多いです。他社を選択されて結果的に買い直しなんてことがあれば余計なコストになってしまうので、多少初期投資が高くなっても長い目で見ればお得と考えられるのではないでしょうか

いやいや違いますよ、と最初から否定せずに、まずはそうです、その通り、おっしゃる通り、といった感じで相手の発言を受け入れるのがこの話法のポイントです。

相手がお客様の場合だけでなく、社内でもプライベートでも使える話法ですよ。

オウム返し法

相手の反論に対し、鳥のオウムが真似して返すようにして逆手にとって返す話法です。

シーンを選びますので慎重に使いましょう。

普段の会話の中でも、オウム返し話法は相手との心理的距離を近づけるための方法として良く用いられていますよね。

一方でオウム返しという言葉のとおり、言った言葉を機械的に繰り返すだけでは、気持ちがこもっておらず不信感を与えてしまうので、相手の目を見て深く頷いたり、相槌を打って心を通わすことを意識してください。

お客様
お客様

実は先日とても大きなシステムトラブルがあったんですよ。

営業
営業

えー、大きなシステムトラブルがあったんですね。

お客様
お客様

そうなんですよー。システムが半日以上動かなくて、社員総出で残業してその日の業務を終わらせたんですよ。

営業
営業

半日以上システムが動かないなんて想像しただけでも大変そうですねぇ。

ちなみに、こういうことが良くあるんですか?参考までに当社製品の実績では…。

まずは相手の話に同調してオウム返しをします。

そのあと相手が心を開いてくれたあとに、自分の伝えたいことを伝えていくという順番です。

逆手法

こちらもやや高等なテクニックです。

オウム返しに似ている話法ですが、相手の言い分や内容を逆手にとって返答するということです。

===例1===

お客様
お客様

今日忙しくてあまり時間が取れないんですよね。

営業
営業

そう思ったので簡潔に説明するための資料を作ってきました。少しだけお時間ください。

===例2===

お客様
お客様

予算は満額は取れないから、今期中の契約は難しいかもしれないです。

営業
営業

そういうお客様のためにバラ売り出来るようになっています。まずはスモールスタートしましょう。

相手の逃げ口上を上手く逆手にとって相手の裏を突く感じでしょうかね。

例え話法

相手の反論に対して、相手には直接的には関係のない例え話を用いて、「あ、私と同じ立場の人がいるんだ」と安心感を与えたり、自分の判断が間違いじゃないことを暗に感づかせる話法です。

この例え話法ですが、売れている営業が最も多様している話法になります。

例え話法さえ出来ていれば売れる、と言っているトップセールスがいるほどです。

===例1===

お客様
お客様

B社の製品と迷うわねぇ…。

どちらがいいかしらね。

営業
営業

お客様、昨日ご契約いただいたお客様も同じようにB社製品と迷われていましたが、当社の△△機能は他には無いということを決め手にされてましたよ。

営業が直接的に「B社製品よりも当社製品の方が良いですよ」と言えば、きっとお客様は「そりゃ営業だもの、自社製品の方が良いと言うに決まってるじゃない」と思うでしょう。

でも似たような境遇の人の判断だと言われれば、フラットに比較して良い方を選んだに違いない、と思うはずです。

===例2===

お客様
お客様

ご提案ありがとうございました。

少し持ち帰って検討させていただきますね。

営業
営業

良いお返事お待ちしております。

一度弊社の案を採用いただいたお客様は、大抵リピートされますのできっとどなたにもご満足いただけるのかなと感じています。

この例でも、営業自身の主観ではなく、多くのお客様がリピートしている様子を営業が客観的に見て良い提案(製品)だと言っています。

多くの人の心理としては、程度の差こそあれ簡単には営業の説得には応じたくない、反抗して逆に説得したいと思うのが一般的で、人によっては営業を論破したいと思っている人もいます。

その心理を上手く利用して、私が言ってるのではなく他の人が言ってるんですよ、ということが伝えられれば効果が発揮できるでしょう。

更に言えば、その「他の人」が、よりその相手の境遇と近い人だったり、立場が近い人であったり、仲間であったり、上司であったり、同じ派閥の人である方がより効果的であることは経験上感じています。

例え話法は、意識すればすぐに出来る話法で効果も大きいので実践してみてください。

別の記事でも紹介している認知的不協和を用いた話法と言えると思います。

繰り返し法

Yes/But法やオウム返し法とも似ていて、一旦相手の言い分を受け止めて同調します。更にお客が使った断わりの言葉をそのまま使いながら、逆に売り込む切り口を探っていく話法になります。

お客様
お客様

今、上司からは経費削減について厳しく言われているので、新たに何かを買うのは難しいですよ。

営業
営業

そうですよね。どこの企業様も経費削減に奔走されてますよね。そんな時だからこそ弊社案を採用いただければTCO削減、つまり中期的に大幅な経費削減につながると考えてます。

上記例では、経費削減を繰り返して肯定しつつ、経費削減を実現するための策として示しています。

質問法

相手の反論に対して質問で返すことで、会話を途切れさせずに商機を探る方法になります。

この話法を用いることで、お互いの言い分をぶつけ合うことが避けられますし、営業の基本である傾聴の姿勢にも繋がります。

質問の答え次第で、相手の本気度であったり、懸念点であったり、情報であったり、営業が聞いておくべきことを聞くということもできます。

===例1===

お客様
お客様

製品紹介ありがとうございました。少し考えますね。

営業
営業

こちらこそお時間をいただきありがとうございました。少しとのことですが具体的にどれくらいご検討されますか?

===例2===

お客様
お客様

この手の商品はどこのメーカーも同じですよね。

営業
営業

実際にお使いになられたことはあるのですか?ちなみにどちらのメーカーの商品を使ったのですか?

商談の佳境になって、お客様の言い分に対して「そうですね…」「おっしゃる通りですね…」と引き下がってしまっては成約率が上がりません。

案件の成否を左右する場面では聞くべきことを聞き、相手の誤解がある場合は解く、潜在的に特別な条件を求めているのであれば探る、そういった決め手になる言葉を導き出す必要があります。そのためにも、話を終わりにしてしまうのではなく、質問をして真意を聞き出しましょう。

仮に相手が強めに出てきた際にも、「そんなことはない、あなたが間違ってる!」真っ向から反論するのではなく「どのような根拠でそうおっしゃるのですか?」とか「他社の営業から何か聞いているのですか?」といった形で質問で返すことが効果的です。

聞き流し話法

この話法はお客様の話しに対して的を射た答えを返すのではなくて、あえて聞き流して別のテーマの話を始める方法です。

営業にはキャッチボールが大切と言っておきながら逆行することを言いますが、断ることが大前提で話しているお客様には、話題を変えてしまうことで一呼吸おいてもらうことが効果的です。

お客様
お客様

うーん・・・。

営業
営業

あの壁に掛けられた絵画素晴らしいですね。

何言ってんの?と思われるかも知れませんが、煮詰まってしまった場合には結構使えると思います。

資料提示話法

口頭説明を受けたお客様が決まりきった断り文句を言うようであれば、少し目先を変えて口頭で説明したことを再度資料に沿いながら説明するのが良いでしょう。

あとから資料を説明するということを、あらかじめシナリオに組み込んでおいてあえて最初は口頭のみで済ませる方法も良いですね。

また初回訪問時にはあえて粗い資料を持参して、次回以降のアポを入れやすくするために、次回詳細の説明をするというシナリオとも同じ考え方でしょう。

ここでの説明は、口頭説明でNoと言われた場合でも簡単に引き下がらず、お客様の行動変容がみられるまで繋ぐ策と考えると良いでしょう。

解決話法

基本的に人間は相手に説得させられることを人は嫌い、説得させられまいと拒む心理が働きますが、お客様自身が判断するために必要な情報を揃えたり、自分自身で納得できる状況になれば納得します。

その心理を踏まえて、お客様自身で解決の糸口を見つけてもらうよう導く話法です。

机の手前と向こう側に対面で座る構図ではなく、お客様の横に座って寄り添うイメージです。あくまで心理的なイメージなので実際には隣に座らなくてOKです。(三密回避!)

やり方としては、お客様の断り文句に対してあくまでも冷静に穏やかに「なるほど、そうですよね」とゆっくりと頷きながら同調します。

お客様
お客様

上司は口うるさい人だし中々OKしてくれないので買えないですよ。

営業
営業

そうですか、そうですか。それは大変ですよね。お気持ち良くわかります。上司の方もお立場上慎重になってるのでしょうかね。

お客様
お客様

いつも稟議を上げれば細かい説明を求められて大変なんですよ。

営業
営業

そうですよね。私の上司も同じですからお気持ちホントに良くわかります。もし私が稟議書作成に必要な情報集めのお手伝い出来たらどうでしょうかね?

上記のように、例えば上司の説明を説明するのがメンドクサイという担当者には、相手に寄り添いつつ、心を開いてくれたタイミングでこちら側からの申し入れをしてみるのが良いでしょう。

まとめ

この記事では世の中に出回っている代表的な話法の中から、私が使ったことのある、もしくは意識的に使っている話法を中心に取り上げてみました。

具体的に身に付けるための方法としては、一回の訪問で上記話法を2個くらい(1個でもOK)頭の中にインプットしておいて実際に使ってみることです。

また、シナリオやストーリーが大事であることは他の記事でもお伝えしていますが、昨今の営業シーンではナラティブであることにもフォーカスされています。

ナラティブとは、決まりきったストーリーではなくてその場に合った自然で自由な話し方のことを指しますが、今回ご紹介した話法の効果を十分に発揮するために、是非ナラティブを意識しながら自分なりの使い方にアレンジをして実践してみてください。

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