「営業はもっと自分を売り込め!」
「自分のファンをどれだけ増やすことが出来るかが勝負だ!」
なんて言われたことがある人もいるかと思います。
営業は確率論で、10回撃って10回当たることはあり得ませんから、低い確率を高めていくにはどうしていくべきかを考えるのは大事なポイントです。
と考えると、ファンを増やすということは確率を上げるということに繋がりますから、これは決して間違った精神論ではないですし、無視できないメッセージですよね。
そして、ファンを増やすための基本となるのはコミュニケーションです。この記事ではコミュニケーションに必要な基本行動を伝えていきたいと思います。
この記事はこんな人におすすめ
- 営業としてもっと自分を売り込みたい
- ファンを増やしてもっと売れる営業になりたい
- なんかいつもお客様の反応が良くない。どうすれば良いの?
この記事を読めば、塵も積もれば山となる、日々の営業活動を無駄にしないためのコミュニケーションに必要なことを学ぶことができ、コツコツ確率を上げていくことができます。
即実践する営業のコミュニケーション五か条
気持ちの良い挨拶
小さな子どもが一番最初に教わるコミュニケーションは挨拶ですよね。
ビジネスシーンにおいても一番最初に訪れるコミュニケーションの機会は挨拶であり、仕事を円滑に進めるために欠かせない重要な行為です。
営業の立場からみて、挨拶をする目的は何でしょうか。
- 相手に敬意を表す
- 自分の存在を知らせる
- 自分は敵ではなくて見方ですよーの意思表示
- あなたに会えてうれしいの感情表現
- これから始めるのでスイッチ入れてねの合図
ポチ四つ目大事です!
実際はまだまだあるかも知れませんが、挨拶という行為自体に重きを置きつつも、挨拶に営業なりの意味づけを行うことでより効果が高まると実感しています。
気持ちよい挨拶で意識するポイントについて整理しておきましょう。
- 心地の良いトーンで
- 笑顔を添えて
- 心を込めて
- 近づいて
- 自ら率先して
場面によっては、声が出せないこともあるかもしれません。そんなときは、表情で挨拶を表現することも効果的です。
声無しでも、少し離れてても、ニコッと1,2秒の笑顔を送るのは良い印象をもたらしますし、非常に効果的だと経験から実感しています。
外国人の商談相手の人は、必ず会えて良かったの挨拶を表情豊かに表しますし、すれ違う時にはニコッと笑顔をおくります。一日に何回すれ違ってもです。笑顔の人を見て嫌な気分になる人も少ないですよね。
日本人は、照れくさくて笑顔を作るのは苦手という人が多いでしょうが、これは慣れですので繰り返せば誰でもできるようになると断言できます。そしてそれを続ければ、いつしか周りの人からも笑顔の素敵な人だと認知されるでしょう。
鏡の前で口角を上げる練習をするのも正解ですが、どうせなら練習に時間を費やさず、今日から現場で実践してみましょう。
きっと、あなたのファンは増えていきます。
豊かな表情
前項の挨拶で、ニコッと豊かな表情について触れました。
ビジネスシーンでは、笑顔ばかりで居られないのが現実ですよね。
作り笑顔に良いイメージがないのと同様、あえて作り出した表情は訴えかける力が弱いかも知れませんが、心の内から湧き出る思いがあるのであれば、それをしっかりと表情に表すことは、コミュニケーションにおいて必要なことです。
「あの人は何を考えてるかわからない」
という言葉、良く聞きますがそういう人は無表情であることが多いですよね。
人は視覚から得られる情報で6割方判断をするそうですから、相手に表情から読み取ってもらうことができれば、それがあなたの大きな武器になります。
さて、ビジネスシーンにおいて求められる表情とは。
- イキイキとした活力ある表情
- 頼りがいのある自信に満ち溢れた表情
- 安心感のある穏やかな優しい表情
- 真剣なまなざし
- 共感を示す深い頷き 等々
まだまだ他にあるでしょうが、お気づきのとおりすべてポジティブな表現ですよね。
営業はその案件の代表者であり、責任者。会社をリードし、周囲の人をみんな巻き込み味方につけ、良い方向に導く。そんな気持ちを普段から心がけることで、自然とこのような表情を生み出し、更なる好回転を生むものと思います。
念のため申し上げますが、生まれ持った容姿の良し悪しとか好みは関係ありませんよ!皆が実践して効果があるものです。
好感の持てる立ち居振る舞い
これも生まれ持った容姿の良し悪しや好みの話は置いておきましょう。
ここでの立ち居振る舞いとは、見た目の美しさだけではなく、良い姿勢や、洗練された動きのことを指します。
そういった良い立ち居振る舞いは、仕事に対して誠実で丁寧に取り組んでいる印象を相手に与え、信頼を得ることに繋がります。
営業は売れれば何でも良い、というのは、頭が古いのか、裸の王様なのか、井の中の蛙なのか、全ての営業には当てはまらない大きな勘違いで、実際には細部にこだわることが人から認められる大きな要因になるということを理解してください。
では、立ち居振る舞いとはどういったものを指すのか下記を参考にイメージしてみてください。
- 名刺の授受で手を添える
- お許しを得てから座る
- 引いた椅子を静かに戻す
- 背筋を伸ばして直立する
- 立ち止まってお辞儀する
- 正しい姿勢でお辞儀する
- スマートに歩く
- 相手の話に合わせて深く頷く
- 書類をそろえる
- カバンを整理する
- 箸を正しく持つ
- お酌をするときに手を添える 等々
これもまだまだありますが、ここで言う立ち居振る舞いについては想像できましたでしょうか。自分の中で思いつくもの(出来てること、出来てないこと)があれば他にも書き出してみてください。
私は部下に対してこの手の話をするときには、リッツカールトンのホテルマンの例を出して説明することが良くあります。
ホテルマンであれば所作が洗練されてて当然、というのが一般的な考え方かも知れませんが、営業をしている人一人一人が洗練されたホテルマンのような所作、立ち居振る舞いが出来たらこれほど素晴らしいことはない、といつも思っています。
これも普段の意識から誰もが変われるものだと確信していますので、今日から実践していきましょう。
相手を想う身だしなみ
仕事が出来れば身だしなみなんて何でも良いでしょ、という考え方を持っていれば今日から変えていきましょう。
今の時代、服装に関しては大分寛容になり、お堅い職業代表の銀行員も本部系の人たちは皆カジュアルな服装で執務していますので、自由度は増してきているのが現実です。
が、しかしその他の企業や職場でも共通して言われていることがあります。
- 相手を不快にさせない服装であること
- TPOに合わせた服装であること
身だしなみの基本は、相手が居ることを軸にして考えることです。
清潔であり、上品であり、一緒に仕事をする人やお客様に不快な思いをさせないことを意識して身だしなみを整えることが大事です。
スーツやワイシャツの皺を整えたり、靴を磨くことは基本中の基本。匂いは自分では気づきにくいので一層注意が必要です。
服装だけでなく、髪型や、爪、男性であれば髭、口臭の処理もお忘れなく!
丁寧な言葉遣い
社会人として営業として必要なボキャブラリーや、TPOに合わせた敬語の使い方など、ビジネスシーンにおいては言葉遣いは大事な要素です。
言葉は相手に発するもので、身だしなみと同様に相手を不快にさせないことが必要です。
上品で、丁寧な言葉遣いは、相手を不快にさせないどころか、幸せな気分にさせてくれますので、仕事の場で澱みなく落ち着き払って使えるように普段から実践するようにしましょう。
▼ビジネスシーンで避けたい言葉遣い▼
- ていうか
- 微妙
- ~みたいな
- ~感じ
- 超○○
- 逆に 等
▼耳障りの良い上品な言葉遣い▼
- かしこまりました
- 承知いたしまいた
- さようでございます
- いかがいたしましょうか
- ただいま参ります
- 恐れ入ります
- 申し伝えます
- 大変申し訳ありません
- 誠にありがとうございます
営業は単なる物売りではなく、売るまでのプロセスにおいて相手を気持ち良くさせるサービス(サービス品質)を提供するというミッションも担っていることを認識することが大事です。
まとめ
挨拶、表情、立ち居振る舞い、身だしなみ、言葉遣い、いずれも新入社員研修で学ぶ基礎的なことですが、これらは中堅やベテランになっても営業現場のコミュニケーションに必要であり最低限備えておきたいことです。
一日二日で成果が見えるものではなく辛抱も要りますが、日々の心がけの積み重ねをして、自分自身のファンをたくさん作っていってください。
まるでホテルマンのように、しなやかに出来たらカッコ良いじゃないですか。