ビジネスシーンにおいて、電話でのやり取りの機会は多いことと思います。
特に営業をしている私自身、電話を受けることも掛けることも、とても多いと実感しています。
本来、電話の用途は離れた人に用件を伝えることにあると思いますが、この記事では営業の仕事上、頻繁に使う電話の機会を単に用件を伝えることだけで終わらせず、営業活動を加速させるためのプラスアルファの電話対応を提案していきたいと思います。
この記事はこんな人におすすめ
- ある程度、電話対応の基本はOKな人
- 一日中、電話で忙しいけど成績に繋がるのかなぁと不安な人
- 一本の電話も無駄にしたくないと前向きな人
この記事を読めばプラスアルファの電話対応が身に付き、それをコツコツと積み上げることで、今日からの営業活動をさらに効果的に進めることが出来るようになります。
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プラスアルファの電話対応で成績向上
本題とは別の話題で惹きつける
多くのお客様は、万人向けよりも、自分だけ特別という状況に良い印象を受けるものです。
社交辞令で相手を慮る場面もありますが、社交辞令や形式的なトーク、最低限必要な用件を伝えるだけで電話を終わらせるのではなく、本題とは別の話題を投げかけてみることは有効で、相手を惹きつけることができます。
対面でアイスブレイクをすることは一般的ですが、これに近いことを電話でやってみることが、他の営業より一歩抜け出す秘訣であり、その先の成績向上につながると考えています。
- 先日社内でのプレゼンが控えてるとのことでしたがいかがでした?
- 社内旅行で○○に行かれたとのことでしたがいかがでした?
- ○○(野球チームとか)が好きとのことでしたが昨日の試合すごい逆転劇でしたねぇ。
- 今年お子さんの中学校入学でしたよね?おめでとうございます。
- 昨日の大雨、お住いの近くでしたよね?大丈夫でしたか?
- この前紹介頂いたお店行ってきましたよ。かなり良いお店でした。ありがとうございました。
- ○○さんてご存知でしたよね?転職されるらしいですよ。□□(お客様の名前)さんに宜しくと言ってました。 等々
事前に知っていないと投げかけられないネタもありますが、事前の調査は重く受け止める必要はなく、以前に話したちょっとしたことを拾ってきっかけにする程度でも良いでしょう。
お客様の誕生日をそれとなく聞いた時にメモっておき、ついでを装って電話でお祝いを伝えたする、といった感じでも、喜びを与えられます。
少しそれますが、個人的にはサプライズが好きなので、タイミングが合えば飲みに誘って内緒でワインをプレゼントしたり、奥様の誕生日を聞けている場合はプレゼントを渡してもらったり等々で、お客様との距離感がグッと近づいたという経験があります。
そういった積み重ねをしていくにあたって、一回一回の電話から、そういったお客様にとってのスペシャルな体験をしてもらうことは非常に効果的です。
飲みに誘ってみる
お客様を飲みに誘う慣習のある方は、飲み会の効果は実感していることと思いますし、お客様を飲みに誘うことは難しいことではないかも知れません。
コンプライアンスが厳格になってきたこのご時世ですので、会社の規定等に抵触しないことが大前提ですが、前項の特別感を出す行為と同様に、飲みに誘うということは一歩近づくきっかけになります。
もう一点、電話で誘う意味の一つとしては、メールの場合、先方のメール査閲のシステムによっては、上長にメールの内容が漏れてしまったり、上記のとおり規定に抵触することがあっては相手を貶めることにもなってしますが、電話であれば残る可能性も少ないため、とんとん拍子で話が進む傾向にあると経験上も感じています。
本題のついでに、
実はいつかお誘いしようと思ってたんですが、今の提案の方針も固まってきたので、良かったら一度業後にお時間いただけませんか??
とか、
お互いの上司を交えての場を設けたければ、
上司の○○が是非ご一緒したいと申しておりまして、△△様(お客様担当者の上司の名前)のお時間を頂けないでしょうか。
といった形で、思い切ってグッと近づいてみることが効果的です。
もし、まだ飲み会に誘う関係性が築けていない場合は、
- 御社って弊社のような外部企業との飲み会は許されてますか?
- ○○さんはお酒お好きですか?今度もし時間が合えばお誘いしてもよいですか?
- 不躾ですが、上司から○○さんとの一席設けろよと言われてるんですが、、、今度お時間あるときいかがでしょうか?? 等々
といった形で、一回ジャブを打ってみるのは有効でしょう。
ジャブを打ってみて、好感触な反応が得られれば、あまり時間を空けずに誘うのが良いと思います。口だけかー、となってしまいますので。
飲み会の効果や実践的な立ち回りは別の記事にてお伝えします。
ぶっちゃけトーク(ここだけの話)をしてみる
ここでもお客様は特別な存在で居ていただきましょう。
本題を伝えて用件を済ますことが終われば、本音を聞くというのがプラスアルファの行為になります。
本音を聞くためには、こちらが胸襟を開いてすべてを晒していることを感じてもらうことが必要です。
- 実は、この提案上司には反対されたんですが、上司と喧嘩して説得したんですよ。
- 実は、原価無しのギリギリとお伝えしたんですが、管理費で幾ばくか残してるので、御社に決めていただきたいので必要であれば弊社役員に直談判しますね。
- 実は、上司にこんな無理難題を言われていて、ご相談させていただけないですかね。。
- オフレコにしてくださいね。来月に○○という企画を用意しているので、、、等々
このトークの後は、お客様からの本音を聞きたい、というのが営業が求めるところだと思いますので、
まずは、
- この営業さん、私には本音で話してくれてるんだな。
- 表向きの話とは別に、当社にとって有益な情報をくれた。有難い。
- そんなこと漏らしちゃって良いの?
- そんなぶっちゃけ相談してくるなんて信頼してくれてるんだな。等々
こんな感じでお客様に思っていただくのが、第一段階です。
その積み重ねで、信頼関係が作られれば、もし個別具体的な事案で、相談したいときや決め手になる情報を入手したいときには、お客様の側も「ここだけの話」として色々と教えてくれるようになります。