営業をしていて、先月はまあまあ売れたけど今月は見込みが少なくてマズい!なんであの人はいつもいつも売れてるんだろう?なんてことはありませんか?
この記事では、コンスタントに成果を上げるために必要な営業計画の立て方に説明していきたいと思います。
この記事はこんな人におすすめ
- 売れずに辛い思いしたくない
- あの人のようにコンスタントに売れるようになりたい
- 行き当たりばったりの営業スタイルを見直したい
この記事を読めば、行き当たりばったりではなく、計画的に営業活動をする術を知ることができ、1年をとおして成果に結びつけることができます。
営業のミッションを再確認
会社には年間業績の計画値(目標)があります。
会社は、株主や取引先に対して計画を示し適切な投資や融資を得ながら、健全な事業運営に努める義務がありますが、 社員一人ひとりにも、その計画値を達成するために計画的に業務を遂行しなければいけないという責任が伴います。(実際は目の前の業務をこなすことで精いっぱいかも知れませんが)
人事部や財務部、法務部のようなバックオフィス系の部署はコストセンターと言って単体では利益を生み出しませんが、 営業組織はプロフィットセンターと言って利益を生み出すことがミッションの部署ですので、会社の計画値に対しては、どれだけ売って利益へ貢献できるかが求められるということになります。
つまり営業は、何をゴールに日々営業活動をするか、会社に対して何をコミットしているか、何に対して給料を支払ってもらっているか、と言えば会社の年間業績の達成のためです。
数字的な側面以外にも会社には大事な要素はたくさんありますが、会社が利益を上げられず潰れてしまっては元も子もなくなりますよね。
個人の年間目標の意味を理解する
皆さんは日々の営業活動の中で、活動計画を立てていますでしょうか。
日々の営業活動に責任と動機を持たせるために、会社業績と個人の目標がどう連動しているのか理解をすることから始めましょう。
上記図のとおり、営業が複数人いれば、みんなで成果を持ち寄って全体の目標を達成させよう、違う表現をするのであれば、みんなに目標を分配するのでそれぞれ達成してね、というのが組織の基本的な考え方です。
実際には、個人の目標に対して未達成の人もいるでしょう。反対に、大幅に上乗せして達成する人もいるでしょう。 会社目線としては、全体として(全員で)達成すれば良いと考えますので、計画どおりということになります。
未達成の人、大幅達成の人、それぞれ個人で見れば、未達成の人は報酬が予定より少なかったり、大幅達成の人は、期初予定していた報酬に上乗せしてインセンティブなどを得ることができる、というのが良くある営業の給与の仕組みです。
このあたりの基本的な考え方を整理できたところで、営業の計画の立て方に落とし込んでいきましょう。
個人の年間目標を逆算する
営業の年間目標を達成するためには、ゴールをターゲットに逆算して活動計画を立てるようにしましょう。
上記図のように、商談は先に進むにつれ見込みが減っていくのが当たり前です。
達成しなければいけない目標をターゲットにし、減っていくの見越して活動ボリュームや活動内容を決めていくのが逆算です。
わかりやすいように、ここでは受注目標を営業の目標と仮置きします。
<例>
年間の受注目標(ゴール):1,200万円
1,200万円÷12か月=100万円 ⇒1か月あたり100万円の受注が必要!
販売単価10万円の商品の場合 ・・・・
100万円÷10万円=10個 ⇒1か月あたり10個の受注が必要!
10個受注するためには何件の提案書提出が必要?
提案書提出から成約する確率が50%の場合 ・・・・
10個÷50%=20件 ⇒1か月あたり20件の提案が必要!
20件の提案をするためには、何件アポイントの電話が必要?
アポイントの電話を掛けて提案書提出までたどり着く確率が2%の場合 ・・・・
20件÷5%=400件 ⇒1か月あたり400件のアポイントの電話が必要!
1か月で400件の電話を掛けるために、1日に何件電話が必要?
営業日が20日間の場合 ・・・・
400件÷20日=20件 ⇒1日あたり20件のアポイントの電話が必要!
結果、1年後に1,200万円の受注目標を達成するためには、1日あたり20件のアポイントの電話を掛ける必要がある。
実際のところは、他の業務もあるでしょうし、訪問や資料作成に時間を割かれるケースもあるでしょうから、活動計画としてはアポイントの電話以外の行動も、計画に盛り込む必要がありますが、このようにゴールから逆算して、「今日何をすれば良いんだっけ?」と迷わない程度の具体性にして活動計画に落とし込むことが大事です。
その日暮らしで必死に活動をするのではなく、逆算して活動の目安を作ることが計画的に活動するためのポイントだと理解いただければと思います。
また、目標に関してはをもっとリアルなものにしても良いでしょう。
例えば営業成績とインセンティブがリニアに直結しているのであれば、 来月○○円のインセンティブが欲しいから、そのためには今月はロロ円の受注が必要だなとか、1年後の昇給昇格のためには、□□といった業績が必要だから、毎月●●といった成果を残そうとか、ですね。
そこまでの具体的な活動計画が立てられれば、無駄な行動が省け、日々効率的な活動をすることができ成果への最短距離を進むことができるでしょう。それが逆算して活動計画を立てる最大のメリットです。
逆算して活動計画を立てることのもう一つの大きなメリットは、計画と途中段階の実績を比較しての軌道修正が容易であることです。
一年は長いので予定が変わることは往々にしてありますが、そこで大事なのはタイムリーに予定と実績の差を把握し挽回策(キャッチアッププラン)を打てることです。
例えば、年度の途中になって計画に対して実績が足りてなければ、アポイントの電話件数を増やしたり、成約率の低下が見られればクロージング方法を改善する、といった対策を打つことができます。
まとめ
今回は単純なケースでシミュレーションしてみましたが、 実際には一商談あたりにかかる期間や案件の金額、扱う商材など可変要素があるでしょう。
また一年間通じて、毎月、毎日同じ行動だけをしているわけではなく、お客様の次年度の予算取りの時期や、イベント事などのタイミングによって活動する内容の比重を変えたり、その他それぞれの会社特有の要素を組み込んで計画を立てていきます。
是非、基本的な考え方を理解し、自分の置かれた状況に読み替えて逆算の営業計画を立て、コンスタントに成果を上げられるサイクルを身に付けましょう。
また、抱えている見込み案件の状況を適切に把握し、正しいアクションを取っていくことも重要で、見込み案件を計画的に成績に結びつけるためには工程管理や案件管理も並行してやっていく必要があります。