新規開拓の電話をかけるたびに「今日はどこに架電しようか」と迷ってしまう、という声をよく聞きます。手当たり次第に架電しているうちに、気づけば同じ企業に何度も電話していた、という経験がある人も多いのではないでしょうか。
寅部長です。今回はアタックリストの作り方について、項目設計から優先順位の付け方、運用で失敗しがちなポイントまで一通りお伝えしていきます。リストを制する者が新規開拓を制すると言っても過言ではありませんので、是非最後まで読んでみてください。

この記事はこんな人におすすめ
- 新規開拓の架電先に毎回迷ってしまう営業担当者
- 営業リストはあるがアタックリストとの違いがよくわからない人
- エクセルでリストを作っているが項目が多すぎて更新が追いつかない人
- 部下にリスト運用を定着させたいマネージャー
アタックリストとは?営業リストとの違い
営業リストというと、企業名や連絡先が並んだ台帳のようなものをイメージする人が多いでしょう。一方でアタックリストは、その中から「今、優先的にアプローチすべき相手」を絞り込んだ実行用のリストだと私は考えています。
営業リストが母集団だとすれば、アタックリストはそこから条件やタイミングで絞り込んだ作戦リストのようなものです。この違いを理解していないと、せっかく集めた企業情報を活かしきれないまま架電リストが膨らんでいく、ということになりがちです。
リストがないと起きる問題
アタックリストを作らずに営業を続けると、現場ではいくつかの問題が起こりやすいと言われています。まず、同じ企業に重複して架電してしまい、お客様から「さっきも電話をもらいましたよ」と言われてしまうケースです。これは信頼を損ねかねない失敗ですね。
また、優先順位がない状態で架電を続けると、本来は成約しやすいお客様よりも、たまたま目についた企業に時間を使ってしまうという非効率も起こります。営業の時間は有限ですから、どこに力を注ぐかを決めておくことが大事だと思います。
- 同じ企業への重複架電によるお客様の不信感
- 優先度の高い見込み先への接触が後回しになる
- 架電の進捗や接点履歴が属人化し、引き継ぎができない
リストに入れるべき項目設計
項目設計で最も陥りやすい失敗は「あれもこれも」と欲張って項目を増やしすぎることです。項目が多いほど精度の高いリストになると思われがちですが、実際には更新の手間が増えて誰も入力しなくなり、形骸化してしまうという声もよく聞きます。
現場で運用しやすいリストは、項目を9つ程度に絞り込んでいる、という目安が一つの参考になります。基本情報・接点履歴・優先度の3つの観点から、本当に判断に使う項目だけを残すことがコツです。
- 基本情報:企業名、業種、企業規模、所在地
- 接点履歴:最終接触日、接触内容、対応者
- 優先度:スコア、ネクストアクション、担当者
項目を絞るための判断基準
1件あたりの入力に長い時間がかかる場合は、項目が多すぎるサインだと考えてよいでしょう。入力に時間がかかるリストは、現場で続かなくなるのが実情です。短時間でさっと埋められるかどうかを基準に項目を見直してみてください。
作り方の基本ステップ
アタックリストを一から作るときは、いきなりエクセルに企業名を打ち込み始めるのではなく、順序立てて進めることをおすすめします。私のおすすめは次のような流れです。
- ステップ1:ターゲットの条件設定(業種・規模・エリアなど)
- ステップ2:企業情報の収集(無料の企業データベースや業界名簿などを活用)
- ステップ3:項目設計(基本情報・接点履歴・優先度を決める)
- ステップ4:エクセルやスプレッドシートへの落とし込み
- ステップ5:運用ルールの設定(誰が、いつ、どう更新するか)
情報の鮮度にも注意
せっかく作ったリストも、企業情報は時間が経つと古くなってしまいます。担当者の異動や組織変更などで、数か月も経てば判断材料として使えなくなるという目安もありますので、定期的な更新ルールをあらかじめ決めておくことが大事です。
優先順位の付け方
リストができたら、次に悩むのが「どこから架電するか」です。全件に均等に力を注ぐのではなく、上位2割程度の企業に優先的にアプローチするという考え方が参考になると思います。限られた時間を成果の出やすい相手に集中させる発想ですね。
優先順位の付け方としては、企業規模・過去の接点の有無・タイミング(決算期や採用強化時期など)・スコアリングの組み合わせで判断するのが現場でよく使われるやり方です。
- 企業規模(売上・従業員数)で見込み度を判断する
- 過去の接点(展示会・問い合わせなど)があれば優先度を上げる
- 決算期や繁忙期などタイミングを考慮する
- 複数条件を点数化してスコアリングする
運用でよくある失敗と精度を上げるコツ
リストを作ったものの、更新されずに放置されてしまうというのはよくある失敗パターンです。担当者任せにすると、忙しい時期にメンテナンスが後回しになり、気づけば使い物にならないリストになっていた、ということも起こります。
ですから、運用ルールをチームで共有し、誰が見ても同じ基準で更新できる状態を作っておくことが精度向上のカギだと私は思います。
押さえたいポイント
- 更新頻度と担当を事前に決めておく
- 接点があったその日のうちに履歴を記録する
- 項目を定期的に見直し、不要な項目は削る
気をつけたい点
- 項目を増やしすぎて誰も入力しなくなる
- リストを個人のファイルで属人的に管理する
- 一度作ったら更新せず放置する
まとめ
アタックリストは、単なる企業名簿ではなく「今どこにアプローチすべきか」を判断するための実行ツールです。項目を絞り込み、優先順位をつけ、運用ルールを決めておくことで、限られた時間の中でも成果につながる新規開拓ができると思います。

